脱臼
【脱臼ってどんな状態?】
脱臼とは、関節を構成する骨同士の位置関係がずれてしまうことを指します。脱臼が生じると、痛みや見た目の変形、関節の可動制限などが見られます。
脱臼は、肩や指に見られることが多く、そのほかにも肘、顎など、さまざまな部位で生じる可能性があります。
スポーツの最中にぶつかったり、転倒した際などに起こることが多い症状です。
【脱臼したかも?と思ったら】
脱臼を起こした際には、速やかに適切な治療を受けることが必要です。これによって、関節の機能が元通りになることが期待できる一方、中には脱臼がクセになってしまう方もいます。
決して自分や周りの医療知識のない人に戻してもらってはいけません。外れた位置を戻す際に、筋肉や神経を挟んでしまうと、後遺症として残ってしまうことがあるからです。最大限の治療効果を期待するためにも、脱臼が疑われる際には患部を冷やし早い段階で医療機関を受診することが大切です。また、接骨院では脱臼の応急処置としての整復が認められています。その際は、接骨院では画像での確認ができないため、応急処置後、改めて医療機関で診察を受けましょう。
【肘内障に注意!】
子どもの手を急に引っ張ったりした後、痛がって腕を動かさなくなったら、肘内障(ちゅうないしょう)の疑いがあります。転びそうになった子供の手を引っ張ったり、引き寄せようとして手を引っ張るなど、日常で何気なく行う行為が、肘内障を引き起こします。
肘内障は、肘の脱臼と思われがちですが、正確には脱臼ではなく、肘関節の骨と骨をつないでいる輪状の靭帯から骨がはずれたり、ずれたりした状態です。
5歳くらいまでの子どもに多く発症し、骨や靭帯が発達する7歳以降にはほとんど見られません。
一度、肘内障を起こすと、再発しやすくなりますので、子どもの手を強い力で引っ張らないように注意しましょう。
もし、肘内障が疑われる場合は、速やかに接骨院、もしくは医療機関に行って治療を受けましょう。